
| 2001年9月11日にアメリカを襲った悲劇は世界中に衝撃を与え、人々の心に暗い影を落としました。
私たち「平和を望む東大生の会(Peace from Todai; 通称 PeaceT)」は、犠牲者やその家族の方々の深い悲しみを思い、あのような卑劣な暴力手段で多くの命を一瞬にして奪ったテロ行為に対し、押さえようのない憤りを感じています。また同時に、国際法を軽視した米国政府による武力報復や、明らかな違憲行為である軍事的支援を十分な議論もないまま断行した日本政府に、強い反発を覚えています。 ナショナリズムが圧倒的興隆を見せるアメリカ国内でさえ、ブッシュ政権が宣言した「戦争」に対し、疑問の声があがりつつあると聞きます。全米の各大学では様々な反戦・平和集会が開かれ、アメリカがその理念として掲げる「民主主義」を、公正な法制度のもとでのみ実現されうる「正義」を、民衆の手で守ろうという動きが目立つようになってきました。しかし残念なことに、日本国内では大学レベルでのそうした意思表示はおろか、学生のあいだでも活発な意見交換がなされているとは言えません。史上初の自衛隊戦時海外派遣が現実として目前に迫っているにも関わらず、当事者意識が持てない人々があまりに多いことに驚かされます。私たちPeaceTはこの状況を非常に危惧し、自らが世論活性化の起爆剤となるべく活動していくことを目標として発足しました。 その第一歩として、私たちPeaceTは去る2001年10月11日に、以下の三点のスローガンを掲げ、東京大学安田講堂前で「ピース・ミーティング」を行いました。
| 私たちPeaceTのメンバーはそのほとんどが東京大学に所属する学生・大学院生です。よって、私たちの知識・洞察は限られており、知らないこと、見えていないこと、わかっていないことがたくさんあると自覚しています。アメリカの中東・中央アジアへのこれまでの関与の仕方とその経緯、文化的・民族的・宗教的差異とそれゆえに起こる摩擦、「グローバライゼーション」がもたらす世界的従属構造と経済格差、国連の現状と限界、機能不全に陥っている日本の議会政治など、今回の事件の全体像を把握するために理解しなければならなことは広範囲に及びます。このことが、人々に当事者意識を感じさせにくくし、日本国内での世論活性化を妨げていると言えるかも知れません。「なにかがおかしい。でも、何がおかしいのかよくわからない」という人が相当数いるのが実際なのではないでしょうか。 そこで私たちPeaceTは、上に挙げたような多くの問題を多面的に理解するためのきっかけを提供すべく、学内外の専門家を招いて連続学習会を企画し、学生間の意見交換の場を提供することを活動の視野に入れております。 これまで行ってきた学習会の詳細については左のメニューからご覧下さい。 事実関係を正しく認識し、事象の客観的分析を試みること、信頼性ある情報や知識を広く社会に伝え、人々の判断のたすけとなること、世界が内包する問題の解決策を科学的に模索することは、「知の生産」の場である大学に身を置くものの責任だと、私たちは考えています。 私たちPeaceTのメンバーのほとんどは、これまでこのような「運動」とは無縁でした。私たちは今、何かが無から生まれる瞬間、個人の力が重なり合って、うねりとなっていく過程を目の当たりにしています。声高に理想論・感情論を叫び、こぶしを振り上げるのではなく、冷静に問題の本質を考え、同時に、「当事者」として痛み・苦しみを共感し、「できること」を模索・実行する。我々がやっていこうとしている活動は、そんなイメージです。 |